この記事を読んでいるあなたは、
- ULSSAS(ウルサス)とは何か知りたい
- ULSSAS(ウルサス)活用のメリットを知りたい
- ULSASS(ウルサス)の成功事例を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
この記事では、そんなあなたに「ULSSAS(ウルサス)の仕組みやメリット、成功事例、注意点」をお伝えしていきます。
ULSSAS(ウルサス)とは
ULSSAS(ウルサス)は、SNS時代の新しい購買行動モデルとして提唱されています。
詳しい仕組みを見ていきましょう。
ULSSAS(ウルサス)の仕組み
ULSSASの各アルファベットの意味は、以下の通りです。
U → UGC (ユーザー投稿コンテンツ)
L → Like (いいね)
S → Search1 (SNSの検索)
S → Search2 (検索エンジンの検索)
A → Action (購買)
S → Spread (拡散)
ULSSASは、循環が作れれば継続的に購買が発生することから、「フライホイール」の構造といわれます。
ユーザーが投稿するコンテンツで検索や購買、拡散が循環し続けるので、広告費を抑えられることが特徴です。
マーケティングファネルとの違い
商品を認知した人々が検討を重ね、最終的にはごく一部の人が購入をすることから、この一連の購買行動を逆三角形に当てはめて考えることができます。
ファネルは「ろうと」を意味し、そのような購買構造をマーケティングファネルと呼んでいます。
マーケティングファネルの特徴として、多大な広告費を投下して、商品を認知する人を増やさなければ、購買へつなげることが難しいです。
対してULSSASは、ユーザーの投稿が購買を促し、次の購買者がまた投稿し……という手順を繰り返します。
なので、最初の認知・購買やユーザー投稿の効果が出るまで広告しておけば、あとはULSSASが自動的に購買行動へつなげてくれます。
SNSで拡散される時代だからこそ生まれたULSSASは、従来のファネル構造からホイール構造へと、購買モデルを変化させました。
ULSSAS(ウルサス)活用のメリット
ULSSASを活用するメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
- ユーザーが拡散することで、広告費削減や信頼性向上
- 広告費の削減で、良いサービスにするためにリソースを使える
順番に見ていきましょう。
ユーザーが拡散することで、広告費削減や信頼性向上
ULSSASの仕組みとして、手を加えずともユーザーが拡散して、自動的に消費活動を回してくれるので、広告費の削減に繋がります。
また、企業がどれだけ「自社の製品は良いものです!」といっても、利益が絡んでいる以上ある程度疑われますが、利益が絡まないただの個人ユーザーが拡散したとなると、商品への興味や信頼性が高まりやすいです。
広告費の削減で、良いサービスにするためにリソースを使える
ULSSASでは、ユーザーの拡散で購買サイクルを回すことから、そもそも商品が良いものでなければなりません。
うまくULSSASにハマったのであれば、広告費が浮く分、より良い商品開発のためにリソースを注げるようになります。
さらに良い製品が作り出せれば、評判の広まりも大きくなり、新たな利益を生み出し続けます。
このように、より良いサービスづくりを続けていくプロセスを考えると、ユーザーと企業双方にとってメリットがあるといえます。
ULSSAS(ウルサス)の成功事例3選
ULSASSの成功事例を3つ紹介します。
カメラを止めるな!
300万円という極小の予算で制作された映画「カメラを止めるな!」は、SNSを通して口コミが広がり、最終的には30億を超える興行収入となりました。
「インフルエンサー」と呼ばれる人たちが拡散したことで、これだけの反響を呼んだのだといわれています。
鬼滅の刃
「鬼滅の刃」は、現在までに社会現象となるほど爆発的な人気を誇っていますが、以前は「隠れ名作」と呼ぶ人もいたくらいで、特段目立っていたわけではありませんでした。
しかし、高い作画技術で作品の良さを引き出した「アニメ化」をきっかけに、急激に人気が上昇し、映画化や漫画完結といった節目を超えた今なおも、今後の展望が期待されています。
「鬼滅の刃」は、もちろん作品の面白さでここまで人気になったわけですが、インフルエンサー含め、「ユーザー投稿コンテンツ」が無限に生成されている作品でもあります。
「普段アニメを見ないけど鬼滅だけは見た」という人もたくさんいますから、それだけ多くの人々を引き込む「拡散」があったのだと考えられます。
香水(瑛人)
デジタル配信のみでリリースされた「香水」が、1年越しで再生回数を伸ばし、今や国民のほとんどが知る有名曲となりました。
プロの歌手や芸能人ではなく、メジャーデビューもしていないのに、ここまで人気になったのは、「TikTok」によってバズが広まった結果といわれています。
TikTokは、音楽に合わせた動画を撮影し投稿するプラットフォームで、ユーザーに気に入られた音楽はコンテンツが次々に連なり、急激にUGCを生み出すという特性があります。
その特性のため、インフルエンサーが「香水」の弾き語りを投稿したことから、影響された多くのユーザーが「香水」で動画を投稿し、バズに重なるバズを呼び続けた結果、ここまで有名な曲になりました。
「香水」は、ユーザーにとって動画にしたくなるような魅力があり、それがTikTokのプラットフォームに刺さったため、ここまでの拡散・投稿につながったといえます。
ULSSAS(ウルサス)を活用する際の注意点
最初の広告投下のときに、商品の効果を誇張するなど、ユーザーの発信とかけ離れるような広告を出すのはやめましょう。
ここまで紹介してきた事例は、「そもそも商品が良い」という前提がクリアされています。
ULSSASの購買モデルから考えても、「良い商品だから拡散する」を期待したものであって、商品の良さを伴わずに誇大広告すると、悪い評判が広がる結果になります。
買ってもらうためといって、過剰に良いものだと宣伝しても逆効果にしかならないので、注意しましょう。
ULSSAS(ウルサス)の仕組みや活用事例まとめ
今回は、ULSSAS(ウルサス)の仕組みやメリット、成功事例、注意点について解説してきました。
ULSSASは、普段何気なく見ているSNSで、特に意識もされず循環している購買プロセスです。
SNS時代だからこその新しい購買行動を活用して、良いサービスの開発に役立てていきましょう。